January 10, 2012

Future Report

Furure Reportによると僕が行きたい国は物凄い事になっているみたいです。

あけましておめでとうございます。

今週はブラジルの首都ブラジリアにいます。

いまから50年前、二百年間続いた当時の首都であったリオデジャネイロから、このブラジリアに遷都することになりました。その理由は、沿岸部の発達だけでなく内陸部の発達を目指すと言う表向きの理由以外に、腐敗していた当時の役人の「しがらみ」を断ち切るために、わずか三年半で、この未来都市は建設され遷都したのです。

百年の計を持ってブラジルを世界の強国にする強い思いは、政治首都であるブラジリア、経済首都であるサンパウロ、文化首都であるリオデジャネイロに別れ、ついに、昨年末に英国をGDPで追い越すまでになりました。そしてこの後、ワールドカップ、夏期オリンピックと大きなイベントがブラジルでは目白押しになります。

実際、この国に来てわかることは、世界のどこよりも景気がいい、ということです。それは、いまの中国も凌ぐと思います。物価も半端ではありません。日本やヨーロッパよりも高く、しかしファベーラと呼ばれる貧民街はまだまだ多く、今後も大きな経済発展の余地が見られます。

モチロン、この状況を一時的なバブルと見る事もできますが、そのバブルの旨味を、日本企業は取り損なったと街を歩くと感じます。この5年で1億人の中産階級が突如生まれたブラジルでは、テレビや自動車がとても売れています。しかし、残念ながらテレビはサムソンとLGばかりで、自動車は、フィアットとフォルクスワーゲンばかりです。

これは、製品開発上のマーケティングミスだと僕は思います。恐らく、日本の製品開発者や経営者は、ブラジルのファベーラなど行った事ないでしょうから、彼らの生活上必要なモノがわかるはずもありません。日本のテレビは、数字だけを積み重ねたオーバースペックばかりで、自動車に関しては、ブラジルでは20%エタノールを混ぜ環境に配慮した混合ガソリン車FFVが一般的です。しかし、日本車は、ほとんどFFVをいままで作っていませんでした。あわてて、いまブラジルに工場を造り追いつこうとしていますが、ドイツなどのヨーロッパ自動車メーカーは、とっくに工場を造り、ユーロ安を追い風に売り上げを物凄く延ばしています。完全に市場を理解せず、出遅れている日本企業と日本の外交戦略そのものだと感じます。

オリンピックで負け、自動車やテレビで負け、これだけ日系人が多く(150万人以上)、日本企業が進出しやすい国で、見事に「引きこもり国家・日本」を露呈してしまいました。

地球の反対側にあるあたらしいこの地で、日本企業が活躍する日が来なければ、日本が抱え持つ問題は永遠に解決する事が出来ないのではないでしょうか?そんな思いを持ちながら、新年の日本の増税や新党のニュースを見ると、実に複雑な思いです。なぜなら、そこには明確なビジョンがないからです。
日本にもっとも欠けているもの。
それは「ビジョン」です。

先日の大阪の選挙を見ていると、「大阪都」にする、という明確なビジョンを打ち出した事が、既存の政治家よりも、ビジョナリストを多くの日本人が望んでいるということなんだと感じます。果たして、いまの日本が外にも内にも大きく変わるぞ!と言えるビジョンがあるのでしょうか?

そのひとつは遷都だと僕は思うのです。

もし、50年前のブラジリアと同じように、三年半で遷都し日本の政治拠点を変えると、どうなるでしょうか?あらゆる「しがらみ」をリセットし、経済首都として東京都と大阪都、文化首都として京都、そしてあたらしい政治首都を持って立ち上がる日本。

そのあたらしい政治首都は、すべて代替エネルギーで運営され、乗り入れ可能な自動車も電気とハイブリッド、そしてFFV。上下水道はバイオフィルターによって完全循環され、災害に強く、食料自給率100%の実験都市として広大な自然のなかに構築し、動物と共生する。そんな二十一世紀の「風の谷」を、世界のどこよりも日本が作れるのではないでしょうか?そして、そのモデルを世界に輸出できるのではないでしょうか?なにより、目的不明瞭と言われる増税、ビジョンなき新党より、誰もが日本の未来に心をときめかせ、強い心を持つのではないでしょうか。

そんな初夢を熱帯のブラジリアでぼんやりと見ました。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。




※以下より抜粋
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┃高┃城┃未┃来┃研┃究┃所┃【 Future Report 】                Vol.029
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