2012年5月。僕はSonar Sao Pauloを観るべくサンパウロに滞在していた。
2012年のSonarはバルセロナだけでなく東京、サンパウロ、ケープタウンで開催され、もと
もとブラジルに行きたいと思っていたのでサンパウロで観る事にした。地球の反対側で体感するフェスに否が応にも期待は高まったが、結論から言うと思っていたよりも日本、トーキョーで観るフェスと大きな違いはなく、価値観がひっくり返されるほどの体験という訳ではなかった。勿論、Sonarの理念の通り、それぞれが前衛的かつ実験的でオリジナリティの純度が高い音楽を展開したアーティスト達のパフォーマンスは素晴らしかったし、海外ならではの開放感もあったが「良くも悪くもグローバルだな」というのが率直な感想である。つまり、常々言われている通りインターネットが発展して、情報差やラグがほぼなくなったため、オリジナリティが生まれにくくなっている。というグローバル化の負の側面を実感したのだ。余談だが、オリジナリティの維持という点では日本が島国であり、ほぼ単一民族で単一言語のため、ガラパゴス化しやすい環境だというのは一概に悪く言えないとも感じた(しかし、日本にいる限りいくらインターネットを駆使しても世界の流れを実感しにくいのは間違いないとも思う)。
ただ、一つ注釈を加えるなら、グローバリゼーションの浸透は情報富裕層に限ったことかもしれない。僕が購入したSonar Sao Pauloのチケットは2日通し券で400レアルだった。当時のレート:1レアル=約40円換算とすると、約16,000円(ちなみにSonar Sound Tokyoは2日券で14,500円だった)。サンパウロの平均月収が10万円前後と言われていることを踏まえると、かなり高額だ。つまり、かなりの富裕層でないと買えないチケットだった。実際、来ている客層もブランド品に身を包んだオシャレな若者が多く、日本の若者と同じように皆iPhone(ちなみにiPhoneはブラジルでも高級品でスリの対象になりやすい)写真を撮ってinstagramやTwitter、facebookにアップしたり、動画を撮ってYouTubeにアップしたりしていた。そう、日本人と良くも悪くも変わらないのだ。それは見慣れた光景でありつつも、新鮮であるかどうかなんとも言えない感じだった。
What is Sonar?
ソナー(Sónar)は、1994年にAdvanced MusicとMew Media Artによって設立された世界屈指のフェスティバルであり、バルセロナで毎年6月に3日間に渡って開催される。2002年からはスペインの国境を越え、ユニークな会場と環境と、開催国内の才能やシーンにもスポットライトを当てるという、ソナーの確固たる理念を反映させたイベントが世界中で開催されている。拠点であるバルセロナの他、現在は東京、サンパウロ、ケープタウンで毎年開催されており、その他にもロンドン、フランクフルト、ソウル、ブエノスアイレスなど様々な主要都市で開催されてきた。毎年90カ国以上からオーディエンスを集めるソナーは、アーティスティックなエンターテインメント性と、新しい音楽のトレンドを反映させる前衛的で実験性に溢れる姿勢とを同時に兼ね備え、幅広いカルチャーを組み合わせた独特のフォーマットとコンテンツによって、先駆的フェスティバルとしての確固たる地位を築いてきた。各地で開催されるイベントにおいて、メイン・アーティストの選定や、常に進化するエレクトロニック・ミュージックの最新トレンドを取り入れたラインナップにも定評があり、また、異なるジャンルの交流が見られる場としても注目を集めている。
Sonar HPより引用
2012年のSonarはバルセロナだけでなく東京、サンパウロ、ケープタウンで開催され、もと
もとブラジルに行きたいと思っていたのでサンパウロで観る事にした。地球の反対側で体感するフェスに否が応にも期待は高まったが、結論から言うと思っていたよりも日本、トーキョーで観るフェスと大きな違いはなく、価値観がひっくり返されるほどの体験という訳ではなかった。勿論、Sonarの理念の通り、それぞれが前衛的かつ実験的でオリジナリティの純度が高い音楽を展開したアーティスト達のパフォーマンスは素晴らしかったし、海外ならではの開放感もあったが「良くも悪くもグローバルだな」というのが率直な感想である。つまり、常々言われている通りインターネットが発展して、情報差やラグがほぼなくなったため、オリジナリティが生まれにくくなっている。というグローバル化の負の側面を実感したのだ。余談だが、オリジナリティの維持という点では日本が島国であり、ほぼ単一民族で単一言語のため、ガラパゴス化しやすい環境だというのは一概に悪く言えないとも感じた(しかし、日本にいる限りいくらインターネットを駆使しても世界の流れを実感しにくいのは間違いないとも思う)。
ただ、一つ注釈を加えるなら、グローバリゼーションの浸透は情報富裕層に限ったことかもしれない。僕が購入したSonar Sao Pauloのチケットは2日通し券で400レアルだった。当時のレート:1レアル=約40円換算とすると、約16,000円(ちなみにSonar Sound Tokyoは2日券で14,500円だった)。サンパウロの平均月収が10万円前後と言われていることを踏まえると、かなり高額だ。つまり、かなりの富裕層でないと買えないチケットだった。実際、来ている客層もブランド品に身を包んだオシャレな若者が多く、日本の若者と同じように皆iPhone(ちなみにiPhoneはブラジルでも高級品でスリの対象になりやすい)写真を撮ってinstagramやTwitter、facebookにアップしたり、動画を撮ってYouTubeにアップしたりしていた。そう、日本人と良くも悪くも変わらないのだ。それは見慣れた光景でありつつも、新鮮であるかどうかなんとも言えない感じだった。
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Sonar Sao Paulo 2012 Day1
11th May 2012@Anhembi Parque