本日は フィッシュマンズ 彼と魚のブルーズ/川崎大助 をチェック。フィッシュマンズのほぼ番記者だった著者によるデビューからラストシングルまでの記録
僕はフィッシュマンズをリアルタイムで聴いていなかったし、曲も七尾旅人やクラムボンがカバーしていた「ナイトクルージング」しか知らないんですが
今聴いてみると、当時の時代にしかありえなかった空気や特異な音楽性が余りにもしっくりきて、僕は聴いていなくて損していたと思います。ただ、当時聴いていてもよく理解できなかったかもしれないとも思います。
作中では、デビュー時はメディアから音楽性を理解されず、余りよい評価を受けていなかったフィッシュマンズが空中キャンプ以降「過剰な」評価を受けていた事に対し故佐藤氏が嫌悪感を表していたところが興味深かった。盲目的なライター、音楽誌によるフィッシュマンズ賛美。川久保怜賛美の構造にも似てますね。理解が難しい人を評価している人が凄いみたいな。だから、故佐藤氏も取材する人を選んでいたのかもしれない。
奇しくもフィッシュマンズが活動を休止した1999年から日本の音楽セールスは下降の一途を辿り、1998年をピークに音楽バブルは完全に崩壊。フィッシュマンズは今日も泳ぎ、泡は空に昇っては消えていく