"TERIYAKI BEEF事件"
SEEDAというラッパーがTERIYAKI BOYZというラップグループが発表した"Serious Japanese"という楽曲の一部分を自分へのディス(=批判、中傷)と受け、それに対するアンサーとして自身のブログ上でアンサーソングとしてTERIYAKI BEEF"という楽曲を発表。それに対してVerbal(TERIYAKI BOYSのメンバー、m-flo)は自身のブログでpodcastで配信している自分の番組で対談をする事を提案。SEEDAはそれを受け、podcastで対談するという前代未聞の展開になった(ヒップホップの世界では一般的にディスにはディスで返す事がマナーとされている)。結果的にSEEDAはVerbalとは和解したと自身のブログでも発言(他のTERIYAKI BOYZのメンバーとは未解決)。事件は一旦収束という形になっている。
時間のある方は順にご覧ください。
まずは、問題の発端となったTERIYAKI BOYZの"Serious Japanese"
それをdisったSEEDAの"TERIYAKI BEEF"
そして、podcastでの対談。
podcastの対談でも言及されてるけど、この事件で図らずも明らかになったのは日本人全体の音楽に対する理解がまだまだって事。Verbalの言い分としてはSEEDAのディスに対してディスで返すのは確かにヒップホップマナーに乗っ取っているかもしれないけど、ディスが文化としていな日本では一部の音楽好きかヒップホップ好きの間で終わるのがオチなので、podcastでディスした人間とディスられた人間で対談するってルールとは違う事をする事でヒップホップに興味が無いヒトにも興味を持ってもらうキッカケになるんじゃないかって目論み。僕も最近日本のチャートをチェックしてないんでわかんないですけど、日本だと仮に1位がミスチルで2位がパフュームで3位がSEEDAって事はありえない訳で、クソみたいなアイドルも売れるけどLil Wayneなんかが売れるアメリカなりイギリスなりとは文化の土壌が違うんすよね。僕もSEEDAってスゲーかっこいいと思うんですけど、日本じゃ絶対に売れないとも思うんで、そういう意味でVerbalが仕掛けた事は大衆をエデュケーションする第一歩として良かった。本当にカッコいいヤツが認められる様になっていかないと今みたいにクソばっかなチャートになっちゃうんで。
音楽はそういう意味でまだまだ文化レベルはクソですけど、日本で唯一文化レベルが高くて、カッコいいヒトがカッコいいって認められる土壌があるのは「お笑い」。僕もお笑いはテレビほとんど観ないんで詳しくないですけど、M-1の採点はかなり妥当な線いってると思うんですよね。コイツが1位かよ!!みたいなの全然ないし、やっぱ「鳥人」は誰が観ても凄かったって思うのって文化が浸透してるって事。コレは善くも悪くも日本人ってテレビを観る時間がクソ長い民族だと思うんで、勝手にエデュケーションが進んでるっていう喜んでいいのか悪いのか...しかし、鳥人は情景が見えるくらい凄かったな